前回、【Power Query】ヘルパークエリの「パラメーター1」と「サンプル ファイルの変換」を削除をしても、アウトプットであるクエリに影響がないことを記載しました。
今回は、「パラメーター1」と「サンプル ファイルの変換」の役割を調べた備忘録です。
内容:
事例の前提
事例の前提とするヘルパークエリは今回も同じで、以下です。
結果
先に結果を説明すると、次のとおり、「③ファイルの変換」は「④サンプル ファイルの変換」と連動しています。
ただし、上記の「【Power Query】クエリの依存関係を把握(ヘルパークエリでの事例)」でも説明のとおり、「③ファイルの変換」と「④サンプル ファイルの変換」に依存関係は存在しません。
「③ファイルの変換」の関数を作成や修正時、「④サンプル ファイルの変換」の結果を利用し、関数の修正を容易にする連動と理解すれば良さそうです。
よって、関数の修正が不要な場合などは「①パラメーター1」と「④サンプル ファイルの変換」を削除しても問題ない、ということです。
説明
以下、具体的に説明します。
連動を示す表示
「ファイルの変換」を右クリックし、プロパティを表示します。
その結果、次が表示されます。
この関数の定義は’クエリ サンプルファイルの変換’が更新されると更新されます。
これは,、以下の「サンプル クエリへの変換の適用」で説明されている内容と同じです。
連動の動作
連動の動作を説明します。
まず、事例では「ファイルの変換」の数式は次のとおりです。
= (パラメーター1 as binary) => let
ソース = Excel.Workbook(パラメーター1, null, true)
in
ソース
続いて、「サンプル ファイルの変換」クエリを選択後、「Name」と「Data」を選択し、他の列の削除を実施してみます。
事例なので、「サンプル ファイルの変換」の結果を修正であれば、どのような処理をしても構いません。
上記処理の結果、次のとおり、「サンプル ファイルの変換」クエリに「削除された他の列」ステップが追加されました。
この結果、「ファイルの変換」を確認すると、次のように数式に赤字部分が追加され、自動修正されています。
変換前:
= (パラメーター1 as binary) => let
ソース = Excel.Workbook(パラメーター1, null, true)
in
ソース
変換後
= (パラメーター1 as binary) => let
ソース = Excel.Workbook(パラメーター1, null, true),
削除された他の列 = Table.SelectColumns(ソース,{"Name", "Data"})
in
削除された他の列
このように、「ファイルの変換」の関数を作成や修正時に、「サンプル ファイルの変換」の結果を利用し、関数の修正を容易にします。
なお、「ファイルの変換」の”パラメーター1”は、この関数での変数名であり、「サンプル ファイルの変換」が依存している「パラメーター1」とは別物です。
よって、「サンプル ファイルの変換」が依存している「パラメーター1」も、「ファイルの変換」の関数作成や修正を容易にする役割という理解で良さそうです。
参考
なお、この連動の活用法としては、次の情報が参考になりました。
関数の修正の要否のイメージも持てると思います。
この中にヘルパークエリを邪魔者あつかいしている人がいたら手を上げてください【Excel PowerBI】 - YouTube
以上、「パラメーター1」と「サンプル ファイルの変換」の役割を調べた備忘録でした。
(参考)ヘルパークエリを理解するためのポイント
ヘルパークエリの詳細を把握したい方は、以下をご覧ください。