shikumika’s diary

日々の事務作業で手間なことを簡単にできる仕組み(自動化、方法など)、困ったことの解決方法を調べた備忘録

【Copilot】Excelブックの差分比較! 左端列のキーで追加・削除・変更を自動色分けの事例

Microsoft 365 Copilot Chatで、2つのExcelブックの差分比較の動作事例です。

今回は、左端列(キー列)を基準にして、2つのExcelブックを横方向に結合し、データの差異に応じて追加・削除・変更を自動色分けします。

この結合処理は、Merge(マージ)と呼ばれるもので、今回は外部結合(Outer Join) の事例です。

内容:

なお、確認のCopilotは2025年6月時点のMicrosoft 365 Copilot Chatで、職場や学校のMicrosoft 365アカウントを持っていれば利用できる機能で試しました。

処理の概要とアウトプット

使用するファイルは、次のとおりです。

  • 今回分.xlsx:最新のデータ
  • 前回分.xlsx:過去のデータ

今回分のデータは、前回分のデータをもとにセルの修正、行の削除や追加したデータです。

処理の内容は次のとおりです。

  • 左端列(A列:端末ID)をキーにして、両ファイルのデータを結合
    → 「今回分.xlsx」のデータを左側に、「前回分.xlsx」の対応するデータを右側に並べます。
  • データの差分を検出し、今回分の該当箇所に色を付ける
    - 🟩 緑色:今回分に追加されたデータ(前回には存在しない)
    - 🟥 赤色:前回分に存在していたが、今回分には削除されたデータ
    - 🟨 黄色:両方に存在するが、値が変更されたデータ

Copilotで実施の結果、次のように適切に 左端列のキーで追加・削除・変更を自動色分けが出力され、概ね期待どおりでした。

2つのExcelファイルを結合し、追加、削除、変更の箇所の背景色が変更されている

左端列のキーで追加・削除・変更を自動色分けの事例

Copilotへの指示サンプル

今回、Copilotへの指示は次のとおり実施し、2つのファイルをアップロードしています。

今回分.xlsx と 前回分.xlsxの2つのExcelファイルのアクティブなシートを比較し、以下の処理を実施してください。
1.左端列(A列:端末ID)を基準に、両ファイルのデータを結合してください。「今回分.xlsx」のデータを左側に、「前回分.xlsx」の該当データを右側に配置してください。
2.結合した今回分と前回分のデータを比較し、「今回分」の列にのみ次の色付けを行ってください
緑色:今回分にのみ存在する(追加された)データ
赤色:前回分にのみ存在する(削除された)データ
黄色:今回分と前回分で内容が異なる(変更された)データ

結合と色塗りについて指示しています

Copilotへの指示サンプル(Excelブックの結合と比較)

 

同じセル位置での比較は、【Copilot】2つのブックを比較!セルごとの変更点を自動検出の動作事例 に記載しています。

まとめ

アウトプットの内容は、指示の仕方やデータの構造によって若干異なる場合がありますが、再度明確に指示することで、期待通りの結果を得ることができました。

ただし、繰り返し発生する業務やデータ量が多いときは、現時点ではVBA等で実施した方がより確実で効率的な印象です。そのために、Copilot等を活用してVBAを作成することは有用です。

なお、今回のデータでVBAによる処理事例は以下です。

note.com

また、以下でMicrosoft Copilotとの違いや、同じセル位置での比較について記載しています。

shikumika.org

以上、Copilotで「Excelブックの差分比較! 左端列のキーで追加・削除・変更を自動色分けの事例」でした。