ExcelのXLOOKUP関数はVLOOKUP関数の改良版で、検索列と結果列の選択がしやすいなど、とても便利な関数です。
活用の考え方は、第一優先でXLOOKUP関数を使用し、VLOOKUP関数は何かしらの目的があるときだけ利用が良いと思います。なお、VLOOKUP関数が必要な場面としては、XLOOKUP関数が使用できない人とのファイル共有や、テーブル内での利用などです。
以下は、VLOOKUP関数と比較したXLOOKUP関数の特徴と、活用事例のまとめです。
なお、XLOOKUP関数は、Excel 2016 および Excel 2019 では使用できず、新しいバージョンの Excelから使用可能です。
内容：
XLOOKUPの基本的な使い方
XLOOKUP関数は、次の構文です。
=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り配列, [見つからない場合], [一致モード], [検索モード])
VLOOKUP関数と比較した特徴と活用事例
XLOOKUP関数は、右側から左側の値を取得可能
検索列と結果列の選択がしやすい特徴で、柔軟に抽出できます。
XLOOKUP関数は、抽出したい列数が多い場合に便利
抽出したい列数が多い場合（連続している場合）はXLOOKUP関数が便利です。
XLOOKUP関数は、末尾の項目から逆方向に検索が可能
[検索モード]を指定することで、末尾の項目から逆方向に検索も可能です。
XLOOKUP関数は、範囲の修正時のメンテナンスが容易
XLOOKUP関数は、取得する値を「列番号」ではなく「セル参照」で指定する関数のため、セルを削除してもエラーへの影響が少なく、範囲の修正時のメンテナンスが容易です。
XLOOKUP関数は、検索値が見つからない場合の結果も指定可能
XLOOKUP関数は、有効な一致が見つからない場合は、引数の [見つからない場合]に、テキストや数式を指定できます。
「#N/A」ではなく空白文字にしたり、別の結果を数式で取得するなどエラーの取り扱いも容易です。
XLOOKUP関数を活用するときの注意点
大量データの場合、「XLOOKUP関数で複数列の抽出」は遅い場合あり
XLOOKUP関数で複数列の抽出時間にストレスを感じるときは、VLOOKUP関数を試す価値があります。
XLOOKUP関数は、テーブル内で使用できない
XLOOKUP関数は、テーブル内で使用できません。
参照先として、テーブルを指定することはできます。
他の数式と組み合わせた便利な使い方
複数シートのセル範囲から値を抽出する方法
以下はVLOOKUP関数での事例ですが、複数シートのセル範囲から値を抽出する方法でXLOOKUP関数でも同様な抽出ができます。
複数列を検索範囲にする方法
VSTACK関数等を活用すると、複数列を検索範囲にして値を抽出することが可能です。
複数条件で検索する方法（スピルの活用）
複数列を検索範囲にして値を抽出ではなく、複数条件で検索したい場合の方法です。
以上、ExcelのXLOOKUP関数の特徴と活用事例でした。
