わかりやすく、活用しやすい業務フローを作成するため、BPMN(ビジネスプロセスモデリング表記法)について情報収集した備忘録です。
内容:
BPMNとは
BPMNは「Business Process Modeling and Notation」の略で、「ビジネスプロセスモデリング表記法」と言われるもので、業務フローのために使用する記号や図などが決まっている。
国際標準(ISO19510)にもなっていて「わかりやすい業務フローの表記方法」と理解。
業務を可視化し、改善するためにBPMNの概要は知っておくと良いと思う。
なお、日本産業規格(JIS)になっていないので、翻訳されたISO19510はない。
BPMNの具体例
具体的な実例としては、地方公共団体情報システム機構が作成している資料がわかりやすかった。
地方公共団体の情報システム調達における機能要件の表記方法利用ガイド(平成27年3月 J-LIS)
上記資料の全体像は以下。
BPMNの作成方法
作成するシステムは、表記法に基づいた記載であれば、一般的なツールであるExcelやPowerPointなどが良さそう。
なお、Visio は、BPMN 2.0 仕様に準拠した作成が可能。
ただし、Microsoft 365で利用できるVisio for the webは、英語 (米国)のみBPMNに対応のようで使えない。
Visioの利用が困難な環境では、他者と共有や編集を考えると、簡易的にExcelでするのが良さそう。
なお、Power Automateは、BPMS(ビジネスプロセス・マネジメント・システム)であり、BPMNで描かれた業務フローを実現するシステムということになる。
Excelで業務フローを作成するときのテクニックを以下にまとめています。
参考資料
ISO19510
ISO19510の原文(英語の電子版)は、著作権等の同意、注意が必要だが以下ページで19510の規格を探して、リンク先から入手可能。
ただし、500ページ超で読むほどの意欲がわかず、前述の「地方公共団体情報システム機構が作成の資料」でも十分と思われる。
なお、細かな点だが、個人的な関心で図のレーンの方向について縦方向でも良いかは気になったのでISO19510で確認したところ、縦方向(垂直方向)の例示もあり規格上は問題ないようだった。
BPMNの背景や検証に関する参考資料
古い資料だが、BPMNを理解する視点の参考になった。
平成23年度電子経済産業省推進費 業務最適化のための業務モデリングに関する調査研究(業務モデリング手法の検証と政府情報システムへの示唆の整理)調査報告書
JIS X0121
BPMNではなく、一般的な業務フローとしても難解な印象ですが、JISの場合は「JIS X0121 情報処理用流れ図・プログラム網図・システム資源図記号」がある。
以上、業務フローの作成にビジネスプロセスモデリング表記法を活用する備忘録でした。業務の仕組化を進めるには、業務の可視化(見える化)が必要です。
関係者で共有、編集しやすい業務フローの作成にBPMNの考え方が参考になります。Excelで作成する場合は、BPMNに全て準拠は煩雑になるので、BPMNの考え方を参考に適用できそうな表記法だけ使うという運用で良いと思いました。