Power Automate Desktop(PAD)で、2023年12月公開のバージョン以降、
【Power Automate】「Power Fxが有効(プレビュー)」にすると変数の設定方法等が変わるのとおり、「Power Fxが有効(プレビュー)」の設定ができるようになっています。有効の前後で、PADのコード内容がどのように変化するのかを調べた備忘録です。
引用符の使用方法や’fx’の有無など、若干の違いがありました。
なお、使用のツールは「Power Automate Desktop」(version 2.39.306.23341)です。
またPower Automate Desktopではノーコードでマウス操作等で設定するので、基本的にコードを直接編集することはありません。基本的な用途でコードの違いを意識する必要性はない見込です。
検証前ですが、違いを意識するのは「Power Fxが有効(プレビュー)」の前後間でフローを移植するときに必要になるかもしれない程度、と思います。
内容:
比較するフロー
以下は、「Power Fxが有効(プレビュー)」を有効にして作成したフローです。
この内容と同じフローを、従来のフローのまま(Power Fxが無効のまま)作成したコードと比較します。
従来のフロー(Power Fxが無効のまま)
XML.ReadFromFile File: $'''C:\\Users\\aaa\\PowerAutomate\\diff_20170509_ver4_x4.xml''' Encoding: XML.FileEncoding.UTF8 XmlDocument=> XmlDocument
XML.ExecuteXPathQuery.ExecuteXPath XmlDocument: XmlDocument XPathQuery: $'''//corporateNumber''' XPathResults=> XPathResults
XML.GetXmlElementValue.GetElementValue Document: XmlDocument XPathQuery: $'''//corporateNumber''' TextValue=> XmlElementValue
「Power Fxが有効(プレビュー)」で作成のフロー:
XML.ReadFromFile File: $fx'"C:\Users\aaa\PowerAutomate\diff_20170509_ver4_x4.xml"' Encoding: XML.FileEncoding.UTF8 XmlDocument=> XmlDocument
XML.ExecuteXPathQuery.ExecuteXPath XmlDocument: $fx' XmlDocument' XPathQuery: $fx'"//corporateNumber"' XPathResults=> XPathResults
XML.GetXmlElementValue.GetElementValue Document: $fx' XmlDocument' XPathQuery: $fx'"//corporateNumber"' TextValue=> XmlElementValue
コードの主な違い(事例の範囲で)
- 少し分かりづらいですが、文字列はシングルクォート(''')で囲まれていたものが、ダブルクォート(")で囲まれていた。
- 「Power Fxが有効(プレビュー)」では、$fxというプレフィックスが付けられていた。
- 変数の参照方法は、従来、変数はそのままの名前(例:XmlDocument)で参照されていた。「Power Fxが有効(プレビュー)」では、変数は$fxプレフィックスとシングルクォート(')で囲まれた名前(例:$fx' XmlDocument')で参照されていた。
- ファイルパスはバックスラッシュを一つだけ用いて表現されていた。
以上、Power Automate Desktopで、Power Fxが有効(プレビュー)有無でコードの違いを調べた備忘録でした。