Wordの文章をコピーし、「形式を選択して貼り付け」から「リンク貼り付け」をすると、通常は元ファイルへの参照が保持されて便利です。しかし、OneDriveに保存されたファイルの場合、この操作ではエラーが発生し、リンク更新ができないようです。
同様の処理を実施したいときは、WordのIncludeText フィールド機能が良さそうです。ただし、この場合もファイルの保存場所が変更された際のリンク修正作業が手間になるという課題は残ります。
内容:
確認のWordは「Microsoft® Word for Microsoft 365 MSO」 (バージョン 2507)です。
不具合の状況
次のように、「形式を選択して貼り付け」から「リンク貼り付け」を実行し、ファイルを保存、一旦閉じます。

当該のファイルを再度開き、リンク貼り付けをした場所で右クリック、「リンク先の更新」を実行しようとしても「オブジェクト」としか表示されない。

「オブジェクト」をクリックすると、
このオブジェクトは壊れているか、使用不可になっています。
と表示されて、フィールドの修正等もできない。

通常時の動作(ローカル保存の場合)
同じ処理をローカル環境(OneDriveと連携していないPC内のフォルダ)にて実施した場合、リンク貼り付け箇所で右クリックすると、「リンク先の更新」が選択可能で、適切に情報の更新ができます。

原因と対応
リンク貼り付けで作成されたフィールドコードを確認すると、エラーが発生したOneDrive上のファイルでは以下のような形式(ファイル場所がURL形式)になっていました。
{ LINK Word.Document.12 "https ://d.docs.live.net/xxx/xxxxx/A文書.docx" "OLE_LINK1" \a \t }
一方、ローカル保存のファイルでは次のような形式です。
{ LINK Word.Document.12 F:\\A文書.docx OLE_LINK1 \a \t }
この違いから、OneDriveのURL形式が原因でリンク貼り付けが正常に機能しない可能性が高いと考えられます。
対策として、フィールドコードを直接編集等を試みましたが、オブジェクトが壊れているのかコードの修正だけでは改善することができませんでした。
同様の処理をしたい場合は、「IncludeText」フィールドの検討が必要なようです。
以上、Wordのリンク貼り付けがOneDriveにあるファイルではエラーとなる事象でした。