PowerPointの資料作成でページ番号をつけるとき、特定のスライドは配布しないためページ番号を表示せずにスキップしたいことがあります。
しかし、PowerPointでは、ページ番号を途中から振り直したり、セクションごとにページ番号を設定することはできない仕様です。
そこで今回は、簡単なVBAコードで、特定スライドのページ番号をスキップする事例です。
内容：
確認のPowerPointは「Microsoft® PowerPoint® for Microsoft 365 MSO」（バージョン2504）です。
アウトプットイメージ
スライドのノート部分に「【非配布スライド】」と記載されているものはスキップし、それ以外のスライドのみ、テキストボックスでページ番号を連番で付与します。
ページ番号を付与するテキストボックスには、VBAでの追加処理に備え、識別しやすいように「SlideNumber_」で始まる名前を連番で設定します。
このコードのポイントは、ノート部分で「【非配布スライド】」と明記するだけでページ番号をスキップできることです。
具体的なイメージは次のとおりで、ノート部分で「【非配布スライド】」と明記したスライドのページ番号をスキップした連番を付与します。この事例では３番目の「提案の背景」というスライドのページ番号をスキップします。
VBAサンプル
VBAのサンプルは次のとおりです。
Sub スライド番号挿入()
Dim sld As Slide
Dim shp As Shape
Dim slideNumber As Integer
slideNumber = 1
' 全スライドに番号を挿入'
For Each sld In ActivePresentation.Slides
If Not sld.NotesPage.Shapes.Placeholders(2).TextFrame.TextRange.Text Like "*【非配布スライド】*" Then
Set shp = sld.Shapes.AddTextbox(msoTextOrientationHorizontal, _
ActivePresentation.PageSetup.SlideWidth - 100, _
ActivePresentation.PageSetup.SlideHeight - 50, _
100, 30)
shp.TextFrame.TextRange.Text = "P." & slideNumber
shp.TextFrame.TextRange.Font.Size = 10 ' フォントサイズを10ポイントに設定'
shp.Name = "SlideNumber_" & slideNumber ' 名前を設定'
slideNumber = slideNumber + 1
End If
Next sld
MsgBox "【非配布スライド】を除き、スライドに番号を追加しました。"
End Sub
補足説明
- 冒頭のアウトプットイメージは、説明のわかりやすさの都合でテキストボックスの位置、フォントの大きさを修正したVBAコードで実行しています。
- sld.Shapes.AddTextbox(...) により、スライドの右下 (SlideWidth - 100, SlideHeight - 50) にテキストボックスを作成しています。必要に応じて場所を変更します。
参考： PageSetup.SlideWidth プロパティ (PowerPoint) | Microsoft Learn - 「SlideNumber_」で始まる名前をPowerPointで確認する方法は次のとおりです。
以上、PowerPoint VBAでページ番号を特定スライドだけスキップするサンプルでした。
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