Power Automate Desktopには「APIがあるWebサービス」からデータの取得や登録などが可能な「Webサービスを呼び出します」アクションがあります。
今回は、kintone REST APIで1件のレコードを取得する事例です。Power Automate Desktopからkintone REST APIでレコード取得時の注意点も記載しました。
内容:
確認のツールは「Power Automate Desktop」(version 2.45.393.24179)です
事例の前提
この事例は、次の事例を「1件のレコードを取得する」に変更した事例です。
細かな設定が不明な場合は、以下を確認ください。
設定手順
設定のアウトプットイメージ
設定イメージは次のとおりです。
設定の説明
1.APIトークンとWebURLを変数に設定
APIトークンとWebURLを変数に設定は汎用性を持たせるためなので、次の手順「Webサービスの呼び出し」で直接入力しても構いません。
記載内容は、取得したいWebサービスの仕様に従います。
なお、この事例では以下としてます。
https://(自分のURL)/k/v1/record.json?
参考: 1件のレコードを取得する - cybozu developer network
2.「Webサービスの呼び出し」の設定
Webサービスの呼び出しは、取得したいWebサービスの仕様に従い設定します。
HTTPアクションの中に「Webサービスを呼び出します」があります。
設定する情報は、「URL/メソッド/受け入れる/コンテンツタイプ/カスタム ヘッダー/ 要求本文」などです。
「受け入れる/コンテンツタイプ」の欄は、空白は無効となっています。
この事例での設定例は、次のとおりです。
- URL: %WebUrl%?app=140&id=3
- メソッド: GET
- 受け入れる: application/json
- コンテンツタイプ:text/plain
- カスタム ヘッダー: X-Cybozu-API-Token: %API_TOKEN%
「%WebUrl%」、「%API_TOKEN%」はそれぞれ設定した変数名です。
”?app=140&id=3”の部分は、app=アプリIDとレコードの番号で、URLにパラメーターを含めています。
3.JSONをカスタムオブジェクトに変換、値を取り出し
JSONからの値の取り出しは以下と同様です。
- 【Power Automate】JSONの値取得サンプル(カスタム オブジェクトに変換で抽出)
- (PowerFxを有効にしている場合)【Power Automate】Power FxでJSONの値取得サンプル(配列内もIndex関数で取得)
注意点とエラー事例
注意点
Power Automate Desktopで「kintone REST API」でレコードを取得(GET)の場合、URLにパラメーターを含めた上記どおりの設定のみ成功した。
他のJSON形式を用いた設定ではエラーになってしまった。
「カスタム ヘッダーの行 '{' に無効なヘッダーがあります」のエラー
1件のレコードを取得する - cybozu developer network の記載に従い、Power Automate Desktopで、カスタムヘッダーにJSON形式で、
{
"X-Cybozu-API-Token": "API_TOKEN"
}
といった記載をすると、PowerAutomate側の段階で
カスタム ヘッダーの行 '{' に無効なヘッダーがあります。
というエラーになってしまいました。
また、ヘッダーにJSON形式に代入された変数を設定した場合は
Web サービス: 指定された値は無効な HTTP ヘッダー文字を含んでいます。
パラメーター名:name を呼び出すことができませんでした。
というエラーとなり、こちらもPowerAutomate側の段階でエラーとなります。
なお、カスタムヘッダーは、「 X-Cybozu-API-Token: %API_TOKEN% 」のままで、コンテンツタイプを「application/json」で指定して、要求本文をJSON形式としても、
HTTPステータスコード 520
となり、エラーレスポンスが
{"code":"CB_IL02","id":"xxxxxxxxxxxxx","message":"不正なリクエストです。"}
になってしまいました。
なお、レコードを登録する「POST」では「application/json」でJSON形式は利用できました。
以上、Power Automate Desktopで、kintone REST APIを使用して「1件のレコードを取得する事例」でした。
参考
その他、Power Automate Desktopでkintone REST APIの設定事例まとめを以下に記載しています。