kintone のレコードを印刷するとき、フィールドの途中に改ページが入ったり、項目名と値が別ページになったりするため、印刷レイアウトを調整したくなる時があります。
kintoneの基本機能では印刷レイアウトを細かく固定できませんが、スタンダードコースで利用できる「CSSカスタマイズ」を活用することで、印刷時の改ページ位置を制御できます。 本記事では、1ファイルアップロードするだけで改ページ崩れを抑止するCSSの事例を紹介します。
内容:
動作確認は、2026年4月時点の kintone(スタンダードコース)で行いました。確認したブラウザは Microsoft Edge バージョン 148.0.3967.54 です。
なぜ改ページがズレるのか
kintone の印刷は、ブラウザの「印刷」機能をそのまま使います。 ブラウザは画面の見た目をそのまま用紙に収めようとするため、フィールドの高さと用紙サイズが合わないと途中でページが切れます。
このような場合は、CSSの印刷制御プロパティである break-inside を使うと、フィールドの途中で改ページを禁止するといったことが可能です。
CSS カスタマイズの仕組み
kintone では「アプリ設定 → JavaScript / CSS でカスタマイズ」画面から CSS ファイルをアップロードできます。
@media print の中に書いたスタイルは印刷時にだけ適用されるため、通常の画面表示には影響しません。
1フィールドをページ分割せずに印刷制御する CSS
@media print { /* 項目と内容を印刷時に分割しない */ .row-gaia { break-inside: avoid !important; page-break-inside: avoid !important; /* 古いブラウザ向けに併記 */ } }
導入前の注意点
- 本CSSで使用している .row-gaia といったクラス名は、kintoneの標準システムが内部的に生成している部品名です。 これらはkintoneのアップデートに伴い、将来的にクラス名が変更・廃止される可能性があります。 クラス名が変更された場合、CSSが適用されなくなり改ページ制御が失われる可能性があります。
- 要素の途中でのページ分割を禁止するため、行数の多いサブテーブルや、大量のテキストが入力されたリッチエディターが含まれている場合、その要素全体を次ページに押し込もうとする挙動が働き、手前に不自然に広大な余白(空白領域)が発生することがあります。
CSS ファイルのアップロード手順
- 上記の CSS を
.cssファイルとして保存する(例:print-style.css) - アプリ画面右上の 歯車アイコン をクリックし、「アプリ設定」を開く
- 「JavaScript / CSS でカスタマイズ」 タブを選ぶ
- 「CSS ファイル(PC用)」の欄で 「ファイルを追加」 をクリックし、ファイルをアップロードする
- 「保存」→「アプリを更新」 をクリックして反映する
アップロード手順の詳細はJavaScriptやCSSでアプリをカスタマイズする | kintoneヘルプをご参照ください。
CSS が効かないときの確認方法
kintone の画面構造はバージョンアップで変わることがあります。 クラス名が変わっていると CSS が効かなくなるため、ブラウザの 開発者ツール(F12) で実際のクラス名を確認してください。
- レコード詳細画面を開き、F12キー を押す
- 「Elements(要素)」タブで対象のフィールドにカーソルを当てる
class="〇〇"の部分を確認し、CSS セレクターに使う
まとめ
- kintone の印刷改ページは、
@media printを使った CSS だけで制御できる - フィールドが途中で切れるのを防ぐには、
break-inside: avoidを.row-gaiaに指定する - CSS が効かないときは、開発者ツール(F12) でクラス名を直接確認する