Excelのグラフでデータラベルを使うと、値が「0」の場合でもラベルに「0」が表示されてしまい、ラベルを個別に削除したい場面があります。例えば、次の画像では赤い矢印で示した「0」が、グラフの見やすさを損ねています。そこで、今回はExcelグラフで「0」を非表示にする方法を紹介します。

内容:
- 方法1:表示形式コードで「0」を非表示にする
- 方法2:セルの値を使ってカスタマイズ
- 方法3:元の表で「0」の場合は数式でエラーに置き換える方法
- ユーザー定義書式の活用事例
- 数式でエラーを発生させるメリット
なお、確認のExcelは「Microsoft® Excel® for Microsoft 365 MSO」(バージョン2510)です。
方法1:表示形式コードで「0」を非表示にする
最も簡単な方法は、データラベルの書式設定で表示形式をカスタマイズすることです。
- グラフのデータラベルを右クリック → 「データラベルの書式設定」を選択
- 表示形式のカテゴリを「ユーザー設定」にし、「表示形式コード」に以下を入力、追加で適用
#,##0;-#,##0;""

この設定で、下図のように値が0の場合は空白になります。

方法2:セルの値を使ってカスタマイズ
もう一つの方法は、セルの値をデータラベルにリンクするやり方です。
この方法は、「ラベルの内容」に系列名なども表示したいときに有効です。
アウトプットイメージ
改善前の状態は、上記の手順に従い、表示形式コードで「0」を非表示に設定しても、データ系列の値がそのまま表示されている状態です。

これを次のように、値が「0」のときは、系列名も非表示にします。

実施手順
- ラベル用のセルを作成し、次のような数式で「0」を空白にします。
=IF(C5>0,$B$5&":"&C5,"")
- グラフのデータラベルを右クリック → 「データラベルの書式設定」-「セルの値」選択し、ラベル用セルを指定します。

「データラベルの書式設定」で「セルの値」の設定例 「範囲の選択」は次のように設定しています。

ラベルに表示する「セルの値」の設定例
方法3:元の表で「0」の場合は数式でエラーに置き換える方法
元の表を編集できる場合、「0」を数式でエラーに置き換える方法も有効です。
次のように、値が「0」の場合は #N/A を返す数式を使います。
=IF(C3=0,NA(),C3)
Excelでは #N/A はグラフに表示されないため、ラベルも棒も消えてスッキリします。
なお、数式で「 =IF(C3=0,””,C3) 」 のように空白文字を返すようにした場合、グラフでは「0」として扱われるため、非表示にはなりません。必ず #N/A を返すようにします。

ユーザー定義書式の活用事例
ユーザー定義書式を活用したその他の事例です。
数式でエラーを発生させるメリット
NA() 関数は、意図的に #N/A エラーを返すための関数です。これは「値が存在しない」「該当するデータがない」ことを示すために利用できます。
これにより、#N/A エラーがあるセルは折れ線グラフなどでプロットされないというメリットがあります。
以上、Excelのグラフでデータラベルの「0」を消して見やすいグラフにする方法でした。