shikumika’s diary

日々の事務作業で手間なことを簡単にできる仕組み(自動化、方法など)、困ったことの解決方法を調べた備忘録

「AIに頼ると考える力が落ちる」は本当か?──思考力を守るために大事だと思うこと

「AIに何でも聞くと、自分で考える力が弱くなるのでは?」

生成AIが身近になる中で、「考える力が落ちる」リスクを抑え、AI活用の効果を高めるために大事だと思うことの備忘録です。

内容:

「考える力が落ちる」は本当か

個人的な意見としては、使い方次第、つまり「自分が思考の主体であるか」にかかっていると思っています。

思考時にAIを活用することで、仮説検証のスピードや量は明らかに増えたと感じます。壁打ちのような使い方をすることで、別の視点や立場で考えやすくなったとも思います。

一方で、自分で仮説を立てず、AIの回答をそのまま受け入れ続ければ、思考を省略する習慣がつき、考える力は落ちていくでしょう。

仮説を持つこと、そして回答内容を適切に評価するための「AIへの質問力」を磨くことで、考える力は落ちないと考えます。以下は、そのために大事だと思うことの備忘録です。

大事だと思うこと①:答えを聞く前に仮説を作る

AIに質問するとき、「〇〇を教えて」ではなく、「〇〇は△△だと思うが、あっているか?」という聞き方にする。

全く新しい分野で仮説が持てないときも、まず「〇〇を教えて」で回答を得た後、その内容を鵜呑みにせず「〇〇は△△という理解であっているか?」と自分で整理したうえで問い直す。 AIに答えを「もらう」のではなく、自分の考えを「検証してもらう」のが基本。

自分の仮説とAIの回答との「差分」に気づき、納得できるまでプロセスを回すことが、一番の思考訓練になる。

大事だと思うこと②:仮説を持ったら、3つの問いで検証する

仮説との差異の検証含め、誤った回答にもとづく行動でのリスクを避けるため、次の3つは特に確認する。

(多くても意識しきれないので、個人的に厳選した3つ)

①「それは本当?」──事実と推測を分ける

AIはもっともらしい誤りを自信満々に出力することがある(いわゆるハルシネーション)。

だからこそ、「どこまでが客観的な事実で、どこからが推測(意見)か?」と切り分ける癖をつけておくことがすべての基本になる。

切り分けた上で、事実であれば「根拠となるデータは何か?」と裏付けを確認する。推測や意見であれば「自分やAIの偏った思い込みが入っていないか?」と妥当性を疑う。

自分の仮説もAIの回答も、情報をごちゃ混ぜにせず、それぞれに合った検証に思考を使う。

②「リスクは?」──最悪のシナリオを先に考える

「この回答どおりに行動して失敗するとしたら、何が原因?」「この回答にリスクがあるとしたら何?」という聞き方を使う。

「リスクは何?」では問題ない場合も、失敗した前提で聞くと具体的な答えが返ってくる可能性がある。

③「代替案は?」──最初の回答で終わりにしない

AIの回答はあくまで「ある視点からの一つの答え」です。どんな聞き方をしても、必ず盲点がある。

①②を経た上で「リスクを回避しながら目的を達成する、別の選択肢はある?」と問い直すと、自分一人では出てこなかった視点が出てくることがある。

この3つの問いは、昔からある思考の型とも重なる

この3つは、AI向けに新しく考えたテクニックではありません。古くから使われてきた思考法と同じ構造を持っています。

ソクラテス式問答法でも、「証拠は何か(本当?)」「どんな結果をもたらすか(リスクは?)」「別の見方はないか(代替案は?)」が核心にあります。

シックスハット法では、白の帽子(データ・事実)、黒の帽子(懸念・リスク)、緑の帽子(新しい選択肢)がそれぞれ対応します。

普遍的な思考の型だからこそ、AI相手でも有効だと思っています。

まとめ

  • 「AIに頼ると考える力が落ちる」かどうかは、自分自身が思考の主体になるかどうか次第
  • 仮説を作る行為・問いを磨く行為そのものが思考の訓練になる
  • 答えを聞く前に自分の仮説を持つことが、考える力を守る第一歩
  • 「本当?」「リスクは?」「代替案は?」の3問を習慣にすると、AIを強力な検証ツールとして使える