Windows10以降のPCは、Windows標準機能「Miracast」により、PCを他のPCのサブディスプレイとして利用可能です。
今回は、Surface Pro7をサブディスプレイとして設定した事例です。
内容:
確認のWindowsは、それぞれWindows11Proです。
Miracast利用の前提条件
主な前提条件は次のとおりです。
- 両方のPCがWindows 10以降で、Miracastに対応していること
MiracastはWindows 10以降に標準搭載されています。
特に古いPCや一部の格安ノートPCでは、Wi-FiアダプタやグラフィックカードがMiracast非対応のことがあるようです。 - 同じWi-Fiネットワークに接続されていること
- サブディスプレイ側のPC(例えば使用していないPC)が「このPCへのプロジェクション」を許可していること
また、上記前提であっても、常に適切に表示できるとは限らないようです。
(今回の事例とは別環境のPCでは、画面表示のちらつきや、欠けなどが発生する場合もありました。設定変更で解消できるかまでは確認できていません)
設定手順
上記のとおり、サブディスプレイ側のPC(例えば使用していないPC)が「このPCへのプロジェクション」を許可していることが必要です。
次の手順で設定状況の確認、設定をします。
1.サブディスプレイ側のPCの設定
(1)「設定」→「システム」→「このPCへのプロジェクション」を開く。
このPCへのプロジェクションのために、”ワイヤレスディスプレイ”のオプション機能を追加する、という表示がある場合は「オプション機能」をクリックして、追加設定します。

(2)オプション機能を追加するの「機能を表示」をクリック
オプション機能の画面で「機能を表示」をクリックします。

(3)ワイヤレス ディスプレイ を追加
オプション機能を追加画面で、「ワイヤレス ディスプレイ」のチェックを付け、「次へ」で追加します。

(4)投影の設定情報を必要に応じて変更する
以下は設定例です。この事例では接続時にPINの入力を求めています。

(5)「ワイヤレス ディスプレイ アプリ」をクリック
上記画面で、「ワイヤレス ディスプレイ アプリを起動してこのPCに投影する」 をクリックすると、次のようにワイヤレス接続の待機状態になります。
これで、サブディスプレイ側の設定は完了です。

2.メインPC(映写側)の設定
(1)「Windows(ロゴのキー)+ K」で、キャストの設定画面を表示
「Windows(ロゴのキー)+ K」のショートカットキーで、キャストの設定画面を表示します。前述のサブディスプレイ側で、ワイヤレス接続する準備が完了している場合、次のように「使用可能なディスプレイ」が検索され、表示されます。
検索されたディスプレイをクリックすると、サブディスプレイ側に画面が表示されます。

(2)必要に応じて設定変更と、切断
接続されるとキャストの設定画面は次のようになっています。
(非表示なっている場合は、再度「Windows(ロゴのキー)+ K」で表示します。)
画面表示方法を複製や、拡張の設定をします。
サブディスプレイで「マウス、キーボード、その他の入力を許可する」を設定すると、サブディスプレイ側で入力も可能になります。

また、サブディスプレイとしての接続を切断するときは、上記画面で「切断」をクリックします。
もしくは、サブディスプレイ側の画面右上から「×」で切断も可能です。
2回目以降の接続
2回目以降の接続は、以下のようにします。
(1)サブディスプレイ側で、ワイヤレス ディスプレイ アプリの起動
- ワイヤレス ディスプレイ アプリの起動は、上記手順のサブディスプレイ側のPCの設定で、(4)の画面にある「ワイヤレス ディスプレイ アプリを起動してこのPCに投影する」をクリックが基本です。
- 次のように「ワイヤレスディスプレイ」のアプリを検索して、タスクバーやスタートにピン留めしておくと起動が便利です。

「ワイヤレス ディスプレイ」のピン留め
(2)メインPC(映写側)で、キャストの表示・接続
メインPC(映写側)で、「Windows(ロゴのキー)+ K」のショートカートキーにてキャストを表示し、接続します。
注意点
今回の事例では、適切にサブディスプレイとして表示できました。
ただし、常に適切に表示できるとは限らないようです。今回の事例とは別環境のPCでは、画面表示のちらつきや、欠けなどが発生しました。設定変更で解消できるかまでは確認できていません。
以上、Windowsで使用していないPCを サブディスプレイとして利用する方法でした。